白草山
                       誕生山

◆717年に泰澄により開山されたといわれ、白山に登るための馬場が加賀、越前、美濃に設
けられ禅定道がそれぞれあった。主な登山道として砂防新道、観光新道、平瀬道があり、信
仰の山だけでなくハクサンコザクラ等の高山植物が多く見られ地元密着の人気の山。最も一
般的な石川県白峰村からのルートなどさまざまな登山道が整備されている。

◆白草山は下呂町の東、長野県境にそびえる山で、かっては木曽五木の美林だった山も今
は全山クマザサに覆われたなだらかな山。乗政川奥、新開からの尾根づたいのコースはよく
整備されていて、手ごろな1日のハイキングコース。三角点はないが御嶽山の眺望がよい。

ルートの紹介
美濃、飛騨の殆どの土地から眺められる御嶽山だが、私もまだ登ったことがない。東海近県の山に登り御嶽山が見えると嬉しくなる。一度登りたいと思い出掛けることにした。

標高1800mの濁河温泉の旅館街の道を通り抜け、赤い嶽橋から歩き始め御岳神社里宮を左に折れて樹林帯に入る。仙人滝を眺めながら歩くと徐々に急な傾斜が続く登山道になる。1時間ほどで湯ノ花峠に出ると右方向が開けて麻利支天山が現れる。

コメツガの木々の間を歩くことおよそ50分「のぞき岩」を過ぎたあたりから森林限界が近く標高2450m、お助け水の水場があった八合目の広場に出た。二人ともザックを降ろし、しばらく景色にみとれていた。後を振返ると若い男女が登って来るのが見える。

「こんにちはー」と声を掛ながら通り抜けていった。やがて溶岩の道となり登山道の左右にはコマクサが沢山生えている。カメラのシャッターをきると山頂に向かった。登山道の先に五ノ池小屋が見え始めようやく昼食になった。

しばらくくつろいだ後、麻利支天山に向かう。50分程のアプローチで山頂に着いた。さすが360度の展望は素晴らしい。下山後は濁河温泉「旅館御岳」の露天風呂で汗を流す。

                      御嶽山
                       白 山

ルートの紹介
秋も押し詰まった12月上旬「白草山に登りませんか?」と電話が入った。御嶽山が冠雪したこの時期がベストシーズンでゆっくり歩いても3時間弱、途中の景色も楽しめるコースである。

今年は寒波が遅く冷気もあまり気にならない。国道257号から県道440号線に入り、黒谷林道の分岐に向かった。林道脇に車を止め、ゲートから35分ほど歩くと「白草山登山道・山頂2.7km」の指導標。木橋を渡って歩き始めると徐々に急な斜面をジグザグに登って行くようになる。

やがて尾根に出ると視界が開け眼下に山麓の集落が見えてきた。ここまでおよそ2時間、あと30分も歩けば着く。休憩をとりながら山頂に向かった。登山道の先に「三つ岩」が見えてくると山頂は目前。
尾根上のピークを越えて「箱岩山」との分岐を過ぎると、今まで尾根にかくされて見えなかった御嶽山が現れた。約20分高原状の道をゆっくり歩くと標高1641mの白草山山頂に着いた。

広々とした山頂はさすがに展望は素晴らしい。ガイドブックには御嶽山の一級の展望台とある。360度の展望が開け、御嶽山、乗鞍岳、槍ヶ岳、白山を眺められる。

ルート紹介
ガイドブックを広げて周辺の登山コースを探していると美濃市郊外にいわくありげな山名の誕生
山があった。山自体は標高502mと低いが展望は良いとの情報、山友達を誘って出掛けた。

国道156号線で1時間、美濃市役所で待ち合わせ9時に出発。極泉寺中野よりぎふ美濃ゴルフ倶楽
部のフェンスに囲まれた林道を北へ進むとJAライスセンターの脇に登山口があった。この山の装
備は軽装で充分だが今日は風が冷たくジャンバーを着込みコンクリートの小橋を渡り鉄塔の標識
を見ながら歩き始める。
沢沿いの雑木林の間を歩くことおよそ25分、沢が消え谷に出た。このあたりから森の風景も変わ
り急な傾斜がつづく尾根道になる。コース全体としてはアプローチが短いのでゆっくりと登って行く。

約35分で誕生山山頂に着いた。山頂は南方向の展望がよく開けている。中高年の登山ブームで
どの山に登っても人と出会うことが多く、先客がバーナーを組み立てて弁当を広げていた。

このコースは西に下ると天王山への縦走路とつながっている。指導標もしっかりしていてゆっくり、
のんびり山歩きを楽しめるが今日は一番目の目的地で引き返した。

ルートの紹介
東海北陸自動車道でひるがの高原SA付近にさしかかると白山が近づいてくる。この山が見えくると奥飛騨に来た気分になる。白鳥インターから勝山を経由して別当出会いに向かった。

今日もK氏と一緒だ。駐車場はすでに登山者の車で埋まっていた。メインの登山口の別当出合から右の砂防新道を進む。吊橋を渡りブナ林の中を歩くこと40分中飯場の休憩所に出る。

ここでトイレを済ませ水分を補給した。別当覗を過ぎて甚ノ助非難小屋まで来ると視界が開け、十数人先客がくつろいでいた。ここまでおよそ2j時間、軽いおやつタイムとする。きっかり10分休み歩き出すと左右の斜面にはイブキトラノオやシモツケソウ等花の種類も増えてくる。

カメラのシャッターを押すのに夢中になる。標高2400mを過ぎたろうか?広々とした弥陀ガ原を進みハイマツの五葉坂を登りきるとようやく室堂に出た。あと30分も歩けば山頂に着く。時間は12時を回りコンビニで買ったオニギリを食べ、御前峰に向かった。

しばらく景色を楽しんでいたが、今日は日帰り登山のため帰りの行程を考えるとのんびりしていられない。急いで下山となった。

◆コースタイム/濁河温泉(1時間10分)湯ノ花峠(50分)のぞき岩(1時間30分)御岳山飛騨頂
         上(50分)麻利支天山(40分)飛騨頂上(2時間40分)濁河温泉

所在地MAP

登山口のライスセンター

湯の花峠より見る麻利支天山

五ノ池小屋

いわくありげな山名の“誕生山”に登る

◆コースタイム/別当出合(40分)中飯場(1時間20分)甚之助小屋(35分)南竜分岐(1時間)
       黒ボコ岩(20分)室堂(40分)御前峰(2時間)甚之助小屋(1時間30分)別当出合
所在地MAP

室堂を見ながら最後の登りにかかる

御前峰山頂にて

◆コースタイム/JAライスセンター登山口(25分)鞍部(35分)山頂(40分)JAライスセンター登山口
所在地MAP

◆美濃市極楽寺から登山道があり、頂上には反射板が設置されている。低山ながら展望は良
く蛇行する長良川と美濃市街や東方には御岳山も一望できる。やはりいわくありげな山名には
昔の人も相当興味を抱いたとみえて幾つかの文献が残っている。

◆美濃、飛騨の殆どの土地から遠望することが出来、長野県と岐阜県の県境に独立峰として
そびえる山で、登山ルートはいくつかあるが大滝口からのコースは七合目田ノ原まで車が入り、
山頂への距離は短い。

麻利支天山にて

鞍部付近

弥陀ヶ原

林道入り口のゲート

登山口

箱岩山との分岐

「三つ岩」が見えると山頂は近い

所在地MAP

白草山山頂

十二ヶ岳 
◆十二ヶ岳を盟主とする小八賀川と荒城川に挟まれた全長約30kmのなだらかな山容は飛
騨高原のほぼ中央のあって丹生川村から望むことが出来る。山名の通り山頂からは北アル
プスの眺望が良く著名な山が12座望めることが山名の由来となっている。林道が整備されて
いて短時間で山頂に立つことが出来る。
十二ヶ岳山頂
◆コースタイム/駐車場(40分)登山口(30分)十二ヶ岳山頂(25分)登山口(40分)駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
10月下旬友人宅で待ち合わせ見頃になった紅葉を見に出掛けた。今日は特に行先を決めていない。車内でガイドブックを広げると短時間で登れ、北アルプスの展望が良い十二ガ岳があった。

奥飛騨の山々は初めての山が多いが、このコースなら早朝に出発すれば日帰りも簡単にできる。国道158号線で丹生川村の集落に入り、小八賀川にかかる橋を渡り瓜田部落に入ると神社横に「十二ガ岳 6キロ」と書かれた看板があった。

案内板を目標に左折し、八本原林道を約2.8km進むと林道の分岐に着いた。谷沿いの道を右手の尾根を巻くように登って行く。歩くことおよそ15分ひだ山岳会の登山標示が現れ、ここから林道を離れ登山道に入っていく。
しばらく急な傾斜が続くが、しだいに緩やかになってブナの大木のある尾根に出ると折敷地からの登山道と合流する。鳥居をくぐり山頂に向かう。登山道の先に物見台が見えてくると山頂は近い。

いきなり登りが急になり登りきると標高1326mの十二ガ岳山頂に着いた。笠ガ岳、穂高岳、乗鞍岳など評判通りの展望が広がっていた。下山後は荒城温泉「恵比寿之湯」で疲れを癒す。
駐車場からの林道入り口
山頂より北アルプス方面

◆コースタイム/ゲート(35分)登山口(1時間40分)県境稜線(20分)白草山山頂(1時間50分)
         登山口(30分)ゲート入口

<岐阜県の山>