中山道・馬籠峠
馬籠宿と妻籠宿を結ぶ馬籠峠は標高801m。陣馬坂を登りきった「馬篭上陣馬跡」 からの見晴しは良く恵那山の景観を間近に眺められる。峠を越えて妻籠宿まで行くハイキングコースは新緑から紅葉まで楽しめる。「木曽路はすべて山の中である」の書き出しで有名な「夜明け前」だが、出発前に読んでおくとより一層歩きが楽しくなる。
 
 馬籠峠 馬籠上陣馬跡から恵那山 
 所在地MAP地図リンク  
ルートの紹介 
今回 馬籠へはバスを利用し、馬籠上陣馬跡から上へ行って馬籠峠を越え妻籠宿まで行く距離7.8kmのコースを歩いた。高札場から上陣馬跡に出ると、ここから恵那山一帯の眺めは素晴らしく絶好の撮影ポイントだ。梨子ノ木坂を上がって行くと十辺舎一九の歌碑があって「渋皮のむけし女は見えねども栗のこわめしここの名物」などという狂歌を残している。

この辺りは昔から栗強飯が名物だったのだろう。峠の集落を過ぎて旧道から一旦国道に出ると標高801mの馬篭峠。たいした傾斜でもなかったがここまでおよそ1時間、頂上には「峠の茶屋」があって一休みしたいところだがこの時期、周囲に人影は全くなく休業中だった。
脇を見ると「白雲や青葉若葉の三十里」と彫られた正岡子規の句碑がある。妻籠宿5.5kの案内板からはほとんど下りだから気楽なもので、しばらく行くと下から登って来た外国人に出会した。「こんにちは」と山の挨拶を交わしながら進むのだが、この後もやけに外国人が目立つ
           
     
 梨子ノ木坂 峠の集落・民宿桔梗屋  十返舎一九歌碑 
     
 道端のフキノトウ  峠の集落 男滝 
     
 白木番所跡まで来ると、江戸期の雰囲気が一杯の「一石栃立場茶屋」がある。途中江戸時代初期に建てられたという民家「県宝藤原家」にも寄り道しながら歩いて行くと、宮本武蔵ゆかりの「男滝」「女滝」が見えてきて大妻籠と呼ばれる集落へ入って行く。当時の大妻籠は妻籠宿の奥座敷だった所で立場として賑わっていた。

小腹が減ってきてお休所「金剛屋」に入りソバを注文、この店はあの坂東英二も訪れていた。腹ごしらえをして元気が出たところで神明橋を渡り進むと妻籠宿。上丁小屋は十辺舎一九が続膝栗毛を書き上げた旅籠として伝わっている。宿場町を歩いていると右手に復元されているのが「本陣跡」で、島崎藤村の母の実家でもあった所だ。通りの終点まで行ってみた。

青葉若葉の季節には少し早すぎたが、妻籠宿を十分楽しんで南木曽駅へ向かった。万歩計は15,624歩だった。次回は大湫宿から琵琶峠を越えて細久手宿まで歩くつもりだ。丁度桜の季節だから具合がよい。
           
   
 一石栃立場茶屋 県宝藤原家 
   
 大妻籠 大妻籠 
     
 大妻籠入口と金剛屋  お休み処金剛屋 金剛屋店内 
妻籠宿>
 
   
 藁製の馬 妻籠宿 
   
 妻籠宿 本陣跡 
     
 十辺舎一九ゆかりの上丁子屋  本陣横休憩所のおひな様 脇本陣