釈迦ヶ岳
標高1092mの釈迦ヶ岳は三重県菰野町と滋賀県東近江市の境に位置し、山名の由来は釈迦の寝姿に似ていることによる。鈴鹿セブンマウンテンのひとつに数えられ、南麓には古くからの登山基地として開かれた朝明渓谷があり、春先にはシロヤシロ、初夏にはドウダンが見られる花の山でもある。庵座谷からの登山ルートは落差40mの庵座の滝、大陰のガレなど変化に富んだ景観は素晴らしい。急な坂を登りきった松尾尾根の前が見晴しがよく、頂上はすぐだが弁当を広げるにはここが良い。
鈴鹿セブンマウンテンの一つ“釈迦ヶ岳”に登る
釈迦ヶ岳山頂
◆コースタイム/登山口(50分)庵座の滝(1時間20分)松尾尾根の頭(8分)釈迦ヶ岳山頂(25分)猫岳(45分)白滝谷分岐(5分)羽鳥峰(1時間10分)朝明ヒュッテバス停
所在地MAP
ルートの紹介
ゴールデンウイークのいつもの大渋滞が終った頃をねらってどこか気分のいい所を探していたところ、近鉄イベント情報誌で「イワカガミの釈迦ヶ岳コース」を見つけ早速申し込んだ。三岐鉄道・三里駅で下車しシャトルバスで35分、朝明渓谷に向った。釈迦ヶ岳とは実にありがたい名前で他にもまだ行かないと気がすまない所も沢山残っているが、この山は目標としていた鈴鹿セブンマウンテンの一つでもある。

いつものことだがまだ行ったことがない山に登るのは楽しいもので、ガイドブックからは山全体のイメージはつかめないが、この3月に尾高山をテクテクやっていた時釈迦ヶ岳の姿を見た記憶がある。庵座谷の奥に向かって小1時間ばかり所々固定ロープが張られた斜面を登っていくと正面に「庵座の滝」が見えてきた。

周囲は岩壁が切り立ってきて落差40mといわれる庵座の滝を高巻きしてその先の荒れた岩石が積み重なった登山道を登って行くのだが、崩落がひどくかなり体力を使う。二段の滝を過ぎると傾斜がキツクなって登りきるとようやく釈迦ヶ岳の最高点・標高1097mの松尾尾根の頭に出た。それにしても急な登りだった。

羽鳥峰 釈迦ヶ岳最高点・松尾尾根の頭 猫岳山頂

ここまで来ると釈迦ヶ岳の頂上は近い。およそ2時間半、昼食にした。山に居る時の食事に満足感などは期待していないが、あまり腹が減っても動けなくなるから今日の献立も定番のオニギリとツケモノだけで、山から下りてきたら何を食べてもうまく感じるから下山後の楽しみでもある。

猫岳を越えて県境尾根と歩いて行くのは気持の良いもので、ほんの十数分の寄り道ですんでしまうから白滝谷分岐から羽鳥峰まで行ってみた。途中振り返ると「大陰のガレ」の見応えある風景が広がっていて、わざわざやって来るだけの価値は十分あった。
この二三日右ひざの調子がよくなかったが、傾斜もゆるくなってほとんど下りだから気楽なもので猫岳林道を下りて行って渓谷沿いに朝明ヒュッテバス停まで戻って万歩計を見ると15,640歩。約9km歩いた計算になった。前から一度登ってみたかった釈迦ヶ岳をゆっくり楽しんでそれでも名古屋の戻ったのは17時だった。

松尾尾根の頭直下 大陰のガレ
庵座の滝 庵座の滝上部
庵座の滝上部 二段の滝 登山道
登山口 増水した沢を渡渉 イワカガミの群生