本宮山
標高789mの本宮山は愛知県豊川市、岡崎市、新城市にまたがり古くから登山道があり信仰の山として登られている。山頂近くには三河国一之宮の砥鹿神社奥宮が鎮座し、くらがり渓谷沿いのコースはのんびり歩くには最適で、野鳥の鳴き声も楽しめる。表登山道の下り道は急だが歩きやすい。
三河国一之宮、砥鹿神社奥宮が鎮座する“本宮山”に登る
本宮山山頂
◆コースタイム/登山口(1時間30分)馬の背平分岐(30分)本宮山山頂(10分)砥鹿神社奥宮(40分)風越峠(50分)ウォーキングセンター(25分)長山駅
所在地MAP
ルートの紹介
この3ヶ月、鉄道を利用して愛知、三重、滋賀県の山を楽しんだところで、5月の第1週目は三河地方の本宮山を選んだ。名鉄金山駅から豊橋行きの急行に乗り本宿駅で下車。

今回の予定はくらがり渓谷沿いに登って行って、帰りは本宿駅までバスが通っているが本数は少なく1時間に1本も来るわけもないから表登山道を下り、飯田線長山駅から戻ることにした。登山口から男川の奥に向かって明るい気分の良い道がつづいていて、傾斜もキツクないからありがたい。

1時間半程で馬の背平の分岐から急な坂を500mばかり上がると開けた「展望園地」に出た。パラボナアンテナが乱立していて雰囲気はあまり良くないが山頂直下まで本宮山スカイラインが通じ、駐車場に車は満車状態だった。この山には一等三角点があって展望は良いはずだったが、あいにく春霞で煙ってハッキリしない。

時間は11時半を少し廻った頃で、砥鹿神社奥宮に参拝し下山にかかる。電車の出発時間が気になるところだが、長山駅までは2時間もかければ着くだろう。水場まで来ると岩から湧き出して水が冷たく気持が良い。風越峠を越えて日月岩、馬の背岩などを眺めながら下って行くとようやく田園のある人家に出て「ウォーキングセンター」で休憩をとったが、駅まで歩くとけっこう時間がかかった。

長山駅は無人駅でコンビニも何も無い。地元に中学生と一緒に待っていると14時36分発の豊橋行きの電車がやって来た。金山駅に戻ったら帰るにはまだ時間が大分あるから「信州そば処 そじ坊」に入り、冷しソバを注文、つまみに蕎麦を素上げ揚げしたものがついていた。久しぶりに万歩計は2万歩を越えていた。

展望園地 山頂付近
おきな淵 馬の背平分岐
くらがり渓谷登山口 登山道
表登山道 長山駅



尾高山

標高2212mの尾高山は長野県飯田市と下伊那群大鹿村の境にある「しらびそ峠」の北東2.5kmに位置する。春バイケイソウが咲く登山道はのんびり散策気分で縦走が楽しめる。下山後は日本のチロルと呼ばれる「下栗の里」に立ち寄り帰るのも良い。頂上から少し東へ下がると南アルプスのビュウポイントがある。
南アルプスが間近に見える“尾高山”に登る
尾高山山頂
◆コースタイム/登山口(55分)前尾高山(1時間)尾高山山頂(50分)前尾高山(30分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
ゴールデンウイークが終り、いつもの大渋滞がすんだところをねらって手近で金もかからずしかもスッキリする所を探していたところ、1月振りにH氏から飯田市上村の尾高山へ行かないかと誘ってくれたのですぐOKの返事を出したが、K氏は芦別岳を最後に1000級の山を終わりにしたらしく大切な山仲間を無くしてしまった。

この時期残雪の南アルプスの展望が楽しみで中央自動車道・飯田ICからおよそ40分、「しらびそ峠」に入ってみた。尾高山の標高は2212mと高いが、標高差で言うと約380m、頂上往復3時間半と予測して峠の階段jから山道を登って行くのだが、今朝は強い寒気が入り、風が冷たく気温は10度以下だろうか?かなり寒い。

急な坂を15分ばかり上がって尾根に出ると傾斜がゆりくなった。登山道の周りはやけに倒木が多く、一面苔に覆われている。前尾高山を越えてシラビソの林を下りていったら小さな原があって、バイケイソウの緑が美しい。尾高山の山頂部は林に囲まれ展望はないが、東へ少し行った先のビューポイントに出ると視界が開け明るい所に出た。
人影は全くない。荒川岳、赤石岳、聖岳など南アの山々が間近に見える。しばらく景色を眺めていたが、山にかかっている雲はとれそうもないからついに諦めて下山にかかる。帰りがけに日本のチロルと呼ばれている「下栗の里」を見物して飯田ICまで戻ってきたら、今頃になって天候が回復してきた。

今年から東北の山行を計画していたところ、突然」JALが45路線の廃止を発表した。やりたい事に集中したかったから思い切って」鳥海山」「秋田駒ヶ岳」へ行ってくる。丁度梅雨明けの頃だから具合が良い。

ビューポイントから赤石岳、聖岳
登山道 倒木が多い登山道を行く
尾高山まで2.5km しらびそ峠から南アルプル方面
バイケイソウ 日本のチロル“下栗の里”



鳳来寺山
標高684mの鳳来寺山は愛知県東部にあって、ブッポーソーと鳴くコノハズクで名高い。山全体が国指定天然記念物で、山腹には703年建立された鳳来寺がある。表参道からの登山道は見事な杉の巨木に眼が奪われる。本殿から上りきった奥の院の前が展望が良く、頂上はすぐだが弁当を広げるならここが良い。
ブッポーソーと鳴くコノハズクで名高い“鳳来寺山”
鳳来寺山山頂
◆コースタイム/登山口(45分)本殿(30分)奥の院(10分)鳳来寺山山頂(1時間)東照宮(40分)湯谷峠(50分)JR湯谷温泉駅
所在地MAP
ルートの紹介
東海の百山を目標のひとつにして、ヒマさえあれば地図を広げ登山口を探して現在63座。5月下旬、東海道線、飯田線と乗り継いで本長篠駅から鳳来寺山に向かった。バス停から門谷の集落を20分ばかり行った先の表参道から、いきなり1425段もあるという長い石段を登っていくのだが、上がるにつれて急になってきた気がする。
周囲はうっそうとした杉木立に囲まれているが、日中の暑さは相当なもので登りは一汗かいてしまった。休み休み進むからかなりの時間を損したが、登りきった弘法大師の像が立つ平坦な所の奥が本殿の境内。その脇が登山口となっている。急な坂を上がり尾根に出ると南西方向に展望が開け、奥の院で休憩をとって食料はオニギリと漬物、デザートはバナナ。

しばらく休んでいたら下から数名のグループが上がってきた。ここからほんの10分あまりで直ぐ山頂になる。
鳳来寺山の標高は684mと低いが、この山を有名にしているのは「仏法僧」と鳴くコノハズクが棲息していることで知られ、一度行ってみなくてはならない気持になって期待して来たが、今ではコノハズクの鳴き声を聞くことは滅多にないらしい。
この寺には重要文化財の仁王門や徳川家光が建てた東照宮があって見事な彫刻が施されている。時間は12時を少し廻った頃で、電車の出発時間が気になるところだが、下山口の湯谷温泉駅までは1時間半もかければ着いてしまう。時間はタップリあるからゆっくり行き着けば良い。

東照宮に参拝し、行者越の難所をかけ下りて行くとちょっとした岩場もかなりあった。湯谷峠まで来ると、石柱の古い道標が立っている。寛政年間に建てられものらしく「左ゆや村…」とあって我々も左の道を湯谷温泉駅へ下りる。公園の広場で利修仙人像に出会い、駅で一休みしていると15時44分発の豊橋行きの電車がやって来た。オレンジジュースの疲労回復効果はたしかにあった。

案内標識、頂上まで0.3k 10分 本殿から門谷集落方面
鳳来寺本殿 本殿手前の広場
登山道をゆく 東照宮
仁王門
表参道入口

湯谷温泉駅 利修仙人像 門谷集落 湯谷峠




石巻山
標高358mの石巻山は愛知県と静岡県の境に位置し、海底が隆起して出来た石灰岩の岩肌はその昔珊瑚礁だった頃の名残だと言われている。かっては信仰の対象として中腹には石巻神社が祭られている。特徴ある山容は登山意欲をそそる。
東三河の霊峰“石巻山”に登る
石巻山山頂
◆コースタイム/赤岩口電停(50分)登山口(1時間)石巻山山頂(1時間5分)大知波峠(25分)富士見岩(30分)浅間神社(30分)嵩山バス停
所在地MAP
ルートの紹介
地図をジット見て行きたくなったところで出掛けるという山行も楽しいもので、6月の第1週目は三河地方の石巻山へ出掛けた。JR豊橋駅で市電に乗換え、終点の赤岩口で下車。電停から車道を歩いて行くのはただ長くて登山口までケッコウ時間がかかったが、麓から見る石巻山は形の良いピラミッド形で見ごたえがある。

ようやく車道を横切った先に登山道の指導標があった。「山頂まで2.2km 50分」とある。石巻神社の石段を上がり、蛇穴やダイダラボッチの足跡など石灰岩の急な坂を登って行くと真っすぐ平坦な尾根が出てきた。やがて岩場にかけられた階段を登りきるとすぐ山頂になる。

ハラが減ってもまだ山へ行こうとする気になる人が本当の山好きだろうが、ひと休みしていると急に腹が減ってきた。石巻山の山頂部は360度の展望が広がり見晴は良い。時間は少し早いが景色を楽しみながら昼食はコンビニで買ったオニギリだ。
石巻神社に参拝し、広い林道を下りて行って豊橋自然歩道の標識から山側に入る。大知波峠まで来ると周囲は台地上の開けた明るい所で、ここから浜名湖一帯の眺めは素晴らしい。しばらく休憩をとって水分を補給、次の目的地・富士見岩に向かうとゆるやかな稜線となって、登山道は坊ヶ峰方面につながっている。

時刻は13時を回りバスの出発時間が気になるところで、下りはやや急になるが林の中を下りて行ってそろそろこの辺りだという頃に蛇穴の分岐が出てくるとバス停は近い。もうあまり時間はないが14時22分発豊橋行きに間にあった。

山頂直下の階段 大知波峠から浜名湖方面
登山道をゆ 大知波峠
登山口 富士見岩
市内電車 石巻神社



鳥海山
標高2236mの東北第2の高山「鳥海山」は山形県と秋田県の県境に位置する活火山で、最近では1974年(昭和49年)に弱い噴火が起きている。海岸線から頂上まで直線距離で約16キロしかなく、そのため気候が変わりやすくガスっていることが多い。山麓周辺の人々の守り神として古くから崇められている。
鳥海山 鉾立展望台から奈曾渓谷
所在地MAP
ルートの紹介
今年の夏は一度東北の山を見たいと思い、山友達を誘って秋田空港ゆきの便に乗った。7月末という時期は一番安定した天候に恵まれることになっているが、予定した日に登れるかどうか分からない。

そろそろ出発の日が近づいてきた頃梅雨明けしホットしたが、秋田空港に下りると気温は27度、朝からかなり雲が多かった。山小屋の到着時間が予定より遅くなりそうだから、出来るだけ時間を稼ごうと昼食は走りながら摂って鉾立登山口に向う。鉾立ビジターセンターの駐車場まで来ると山からの風が強くなってガスがかかり、雨まで降り始めた。

せっかくここまで来たのだから、とりあえずレインウエアーを着込んで展望台まで行ってみた。賽の河原方面にはまだ雪渓がピッタリついている。御浜小屋までわずか2時間弱、どんな花が咲いているか楽しみにしていたが天候の回復は期待できそうもなく途中で引き返した。

この日はまだタップリ時間はある。まず天然記念物・象潟の九十九島や蚶満寺を散策、芭蕉像の脇には「象潟の雨や西施がねぶの花」と彫られた芭蕉句碑と西施の像もあった。天然伏流水や獅子ヶ鼻湿原など見物して象潟駅前の山形屋旅館にチェックインすると夕食まで大分時間がある。何よりもまず温泉で汗を流しドップリ浸かった。

展望台から千蛇谷方面 展望台から賽の河原方面
登山口 鉾立山荘
蚶満寺山門 松尾芭蕉像
芭蕉句碑 西施像