宮路山・五井山
標高361mの宮路山は愛知県豊川市に位置し、西に連なる五井山までの縦走コースは「宮路山脈」と呼ばれる300m〜400mの緩やかな高原状の山容で、三河湾と渥美、知多半島のの展望は素晴らしい。コアブラツツジの群生地として知られ、東麓には旧東海道赤坂宿もあって寄道したい場所である。
三河湾を望む“宮路山・五井山”に登る
宮路山山頂
◆コースタイム/名電赤坂駅(15分)登山口(45分)宮路古道切通し(25分)宮路山山頂(1時間20分)五井山(1時間)宮路山(50分)名電赤坂駅
所在地MAP
ルートの紹介
駅から登れる山を探して今日は東三河の宮路山・五井山に目標をおいた。名鉄金山駅で山友達と待ち合わせ、およそ1時間 名電赤坂駅で下車するとホームから目標の山が見えはじめた。まず第一番目の目的地・宮路山に向かう。
この辺りは旧東海道36番目の赤坂宿があった所で、安藤広重の浮世絵にも描かれている当時の建物が残っていた。芭蕉も宿泊し句を読んだとされる創業江戸中期の「大橋屋」という旅籠で、問い合わせたところ予約すれば宿泊・食事も出来るらしい。さすがに歴史を感じさせる建物だった。

「宮路古道切通し」まで来るとコアブラツツジの群生地があって、花盛りの季節が最高の時のようだ。ほんの1時間余りで山頂から少し下がった所にある宮道天神社奥宮に参拝し、持統天皇の行幸を記念した石碑が建つ宮路山山頂に出た。時間はタップリあるから来たついでにここより高い五井山にも立ち寄ることにした。

西に続く尾根を進むと周囲は雑木林の快適な登山道になって、電波塔が見え始めた。一旦車道に出てその先の「五井山」と書かれた指導標から山道に入るとすぐそこが山頂だった。今日は登山者は少なくおかげで静かな山歩きだった。少し奥に行った先に三角点があって展望台から三河湾を眺めながら味噌汁を沸かし小休止。
わずかな時間だから何を食べようとかまわないが、あまりガツガツしてはみっともない。山から下りて来て帰るにはまだ時間が大分あるから茶屋「愛輪」で黒米定食を注文した。地産地消の素朴な味でタケノコを煮たものがついていた。万歩計は20171歩だった。

宮路山から三河湾方面 五井山山頂
登山道をゆく 宮道天神社奥宮
宮路古道切通 案内標識
大橋屋 愛輪



神石山・座談山
神石山<326m>と座談山<315m>は愛知と静岡の県境「湖西連峰」の南に位置し、常緑樹が多い雑木林の覆われ春先にはヤブツバキやカタクリの花も見られる。いくつものコースが選べ石巻山、坊ヶ峰の縦走の組合せは自在で体力に合わせた山歩きが楽しめる。浜名湖や遠州灘と頂上の眺めは良い。
湖西連峰“神石山・座談山”に登る
神石山山頂
◆コースタイム/新所原駅(40分)梅田峠<嵩山往復25分>(25分)仏岩(40分)神石山山頂(40分)座談山(30分)葦毛湿原(20分)岩崎バス停
所在地MAP
ルートの紹介
相変わらず東海の百山を目標に3月の第三週目は東三河の神石山から座談山のミニ縦走コースを楽しんだ。JR東海道本線新所原駅を出て北へ行くと「湖西連峰ハイキングコース」と書かれた看板が立っている。案内板を目標に左折すると梅田公園だ。この公園の先が登山口になっている。

梅田峠まで来ると東へ十数分も行った先に快適そうな展望台「嵩山」があって、ほんの30分程の道草だから立寄ることにした。眼下に浜名湖が広がりしばらく景色を眺めていたが、先の事を考えると中途半端な位置なのであまりのんびりしていられない。峠から西の尾根を緩やかな道が続いている。

しばらくして空が開けて明るい仏岩に出た。ラクダ岩との分岐を過ぎれば頂上は目前で、20分程で頂上になる。ガイドブックではここから1時間半もかければ終点の岩崎バス停に着いてしまう。小休止して水分を補給、戦国時代には山城が築かれた舟形山を越えて二番目の目的地・座談山に向かう。

かっては今川勢と戸田勢の合戦場であったが、今の舟形山はハイキングコースとして整備され「舟形山城跡」の標識があるばかりだ。一度ルートを外したが大きく迷うこともなく最後の急坂を登りきるとようやく座談山へやって来た。登山道の脇にはカタクリの花が咲いていて今日の登山の収穫であった。二人ともザックを下ろし定番となったコンビニの昼飯だが簡単、手軽で気に入っている。

食後にコーヒーを入れ腹ごしらえをして元気が出たところで下山にかかる。それにしても座談山からの展望は素晴らしく、こんなことなら天気の良い時に来るべきで1日ずれたってどうという事もない等と思いながら雑木林の中をかけ下りて行くと葦毛湿原に出て「ハルリンドウ」「ショウジョウバカマ」の花に出会いながら豊橋駅へ向かった。

座談山から遠州灘方面 舟形山城跡
登山道をゆく 案内標識
嵩山展望台 仏岩
カタクリの花 登山口



賤ケ岳
標高421mの賤岳は滋賀県木之本町と余呉町の境に位置し、羽柴秀吉と柴田勝家が天下分け目の合戦を演じた古戦場として名高い。頂上からの眺めは琵琶湖・余呉湖の両方を望むことができ、魅力が一杯である。麓の余呉湖畔には羽衣伝説の縁のある「衣掛柳」や「乎弥神社」があってどちらも寄り道したい場所である。
戦国時代の古戦場“賤岳”に登る
岳山頂
◆コースタイム/登山口(40分)中川清秀廟所(1時間)賤岳山頂(40分)国民宿舎余呉湖荘(1時間)余呉駅
所在地MAP
ルートの紹介
駅から登れる山を探して、名古屋から2時間もかければ来てしまえる近江地方の賤岳へ出かけた。この日は山友達と名駅で待ち合わせ快速米原行きに乗った。

米原で乗換え北陸本線余呉駅を出て南東へ十数分も行った民家の裏手が登山口となるが、近くに「乎弥神社」があって時間に余裕があれば見たい場所だ。山腹を登って行くとほんの40分余りで台地状に開けた所に出た。合戦場の跡には墓が風雨にさらされているばかりで「中川清秀の墓」とある。

しばらくの間、木の下道を緩やかな道が通じており快適な登山道になって1時間程で広々とした山頂に来た。頂上から西へ行った展望所で小休止。。やっぱり山はいいもんだ。今日は朝から久しぶりの上天気だったが、登山口の先を登り始めた頃、突然霰がドット降ってきてまもなく雨に変わった。天候の回復は期待できそうもない。
気分のいい所だが山上は風が強くかなり冷えるから下山にかかる。帰りは国民宿舎余呉湖荘へ下り、レストランでニシンソバを注文し、ようやく落着いてヤレヤレだった。今頃になって雨が上がり、ここから湖西道路の西側のコースをとり散策路を余呉駅に向かう。「衣掛柳」まで来ると湖畔に羽衣をひるがえした天女像が立っている。
せっかくここまで来たのだからついでに今日の目的のひとつ、「乎弥神社」へ行くことにした。余呉駅から東へ500m程行った先に神社があった。本殿の賽銭箱には浮き彫りされた三羽の白鳥があってやはり羽衣伝説に縁のある神社らしい。万歩計:11,000歩。

岳山頂付近 展望所
大岩山 案内標識
登山道をゆく 登山道をゆく
賽銭箱に浮き彫りされた三羽の白鳥 余呉湖湖畔に立つ天女像



霊仙山
標高1084mの霊仙山は鈴鹿山脈の北端に位置し、フクジュソウの群生地として有名だがヤマシャクナゲ、ニリンソウも美しく咲いて花の山歩きになる。歩き始めの登山道は廃村になった「榑ガ畑集落跡」が寂しさを誘うが、広々とした頂上と展望の良さは折り紙付きである。
鈴鹿山脈の北端“霊仙山”に登る
霊仙山山頂
◆コースタイム/登山口(25分)汗フキ峠(40分)見晴台(35分)お虎ガ池(30分)経塚山(20分)霊仙山山頂(1時間)見晴台(35分)汗フキ峠(20分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
4月上旬、久しぶりにH氏から長野県飯田市の「しらびそ峠」から尾高山はどうかと誘ってくれたのですぐOKの返事を出したところ、4月中旬になれば峠まで車が入れるらしく現在 通行止になっている。予定を変更し、一度見たいと思っていた霊仙山へ出かけることにした。

滋賀県中東部にある霊仙山は標高1084m、標高差で言うと700mぐらいだろうか?今日は比較的短時間で登れる「榑ガ畑コース」を選んだ。名神高速道路・関ヶ原ICで待合わせ、国道21号線沿いの醒ヶ井駅から入った林道を榑ガ畑集落跡まで乗り付ける。人気の山で駐車場は満車状態だった。

登山口から数分も行った鬱蒼とした林の中の「榑ガ畑集落跡」にはむかしは住人が住みついて賑わったであろうが、それも散り散りになって苔むした石垣が残っているばかりだ。「汗フキ峠」からしばらくの間緩やかな登山道が通じており、見晴台まで来ると眼下に長浜市方面を見下ろせる所に出た。

小休止してジグザグの急坂を登りきり「お猿岩」付近まで来ると周囲はカルスト地形のなだらかな台地となって、正面に山頂のひとつ経塚山が大きく見え始めた。お虎ガ池のほとりで休憩をとって、ふと先を見るとシカが三頭じっと立っているのが見える。所々斜面にはまだ残雪があってさすがにさわやかだ。

経塚山から目的の霊仙山へ一旦下り再び登って行くと、頂上から団体客があんがい元気で次々下りてくるのに出くわした。カレンフェルトが点在する山頂部のスペースは広く、360度の展望が広がりここまで来た甲斐があったというもので、南にかすんで見えるのは鈴鹿の峰々だ。帰りは経塚山の裾野をショートカットして行ったところ笹薮がかなり抵抗したが時間は稼げた。

山頂から鈴鹿山脈方面 経塚山
振返ると経塚山 シカ
登山道をゆく お虎ガ池
廃村の苔むした石垣 榑ガ畑コース登山口



安峰山
標高1058mの安峰山は飛騨市古川町の北東に位置し、古川盆地を一望でき新緑から紅葉まで楽しめる。近年では朝霧の名所として知られている。ゆっくり弁当を楽しみ、景色を味わいガスバーナーで熱いティータイムをのんびり楽しみたい頂上である。下山後は古川町の散策も良い。
飛騨盆地を見下ろす“安峰山”に登る
展望所から白山 神原峠から穂高・笠
◆コースタイム/登山口(1時間)安峰山山頂(45分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
最近K氏は体調を崩して急に弱気になったようだが、短時間で登れる山を探して飛騨市古川町の「安峰山」へ出かけた。東海北陸自動車道で1時間、高山市に入るとすぐコンビニで弁当を購入、今日は特に暑い日だったからつい缶ビールまで注文してしまった。

古川駅から約1KM北東へ行った気多若宮神社奥の林道終点が登山口となっている。六合目付近で休憩をとって水分を補給、わかりにくい所もなく順調に進む。ほんの50分程でシニアコースの分岐から左の山腹を登って行くと傾斜もゆるくなって、頂上らしい所が見えてきた。

展望所があるだけに頂上の眺めは素晴らしく、正面に見えるのは白山だ。そうなるとその左は猪臥山、位山三山らしい。右には富山県境の金剛堂山が美しい。天気が良かったから1時間余り楽しんだ。神原峠では突然穂高・笠
岳が大きく現れカメラのシャッターを押してしまった。

道端にはフキノトウが沢山生えている。これを採ってフキ味噌にすると実に美味だが、どれもトウが立っていて食用にならない。あきらめて、来たついでに以前から一度見たいと思っていた高山より古いという古川の町並みを見物した。

どの家も軒先が「雲」と呼ばれる白く塗られた特徴的な建物で、さすが金森氏の城下町だけあって気品と風格がある。殿町まで来ると大勢の観光客で賑わっていた。偶然、造り酒屋・渡辺酒造の蔵の前に司馬さんの「もと摺り歌」が刻まれたブロンズ像がたっているのを見つけ今日の収穫だった。K氏は蓬莱2升を購入、土産とした。

安峰山から白山連峰
山頂から古川盆地 安峰山山頂
登山口 二十五菩薩跡
造り酒屋 渡辺酒造 司馬遼太郎の「摺りの歌」が刻まれた像