上ホロカメットク山
◆標高1920mの上ホロカメットク山は富良野岳と十勝岳の間の位置し、北西面は安政火口と呼ばれる爆裂火口が荒々しい様相を見せている。カムイホロカメットヌプリがもとの名だが、上ホロと略称されている。
今も噴煙が上がる“上ホロカメットク山”に登る
安政火口から上がる噴煙
◆コースタイム/登山口(40分)安政火口(40分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
翌朝はあまり風もない薄曇だった。「ふれあいの家」を朝一番に出発、美瑛町の白金温泉に向かう。上ホロカメットク山の最高点は芦別岳より高い所にあるが、登山口の標高は1270mあって標高差は650m、登山道を40分ものんびり歩いて安政火口付近までくると上ホロカメットク山の断崖が見え始めた。

噴火から150年以上もたてば林ができるが、今も活発な活動が続いていて噴煙が上がっているのが見える。時々硫黄の臭いがして近くまで行くのは危険なので遠くからカメラのシャッターを押し、軽いオヤツタイムとした。
登山道脇の岩場にはピンク色のコエゾツカザクラの花が群生して美しく咲いている。少し疲労感が残っているが、はるばる北海道の山を楽しみに出かけたのだから景色を楽しみながらゆっくり進む。

上ホロ分岐から頂上まではわずか2キロ弱、2時間もかければ着いてしまうが、もうだいぶ疲れた感じだから途中であきらめて引き返した。西側を見ると富良野岳がドカットそびえている。いつかあそこへも行ってみようと思う。

キタキツネやシマリスに出会いながら温泉民宿「林道」にチェックインし、最後の夜の温泉を心残りなく味わっておこうと、風呂好きではないが何回も出たり入ったりしてスッキリした身体になって、北海道の山旅が天候に恵まれ無事終ったことに乾杯し、3日目の夜もビールで終った。三人でさんざんに登山をやってきた仲だから来年も北海道の山へ登ることにした。


安政火口から十勝岳温泉方面 八つ手岩と上ホロ
富良野岳分岐 コエゾツカザクラ
キタキツネ シマリス


笠置山

◆標高1128mの笠置山は恵那市の北方、木曽川の右岸に位置し、富士山のように長く裾を引きどこから見ても笠置山と分かる。山頂には笠木山大権現を祀る本社がある。「ペトログラフ盃状穴」「ヒカリゴケ」巡りも楽しめる。
 文字通り笠を置いたような“笠置山”に登る
笠置山山頂 物見岩から中野方方面
◆コースタイム/登山口(20分)物見岩(10分)笠置山山頂(10分)展望台(40分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
7月中旬、大雪山系・トムラウシ山と美瑛岳で10名が死亡する事故があった。ちょうど2週間前、富良野をベースに芦別岳を歩いて山を降りたあとで、登山につきものの遭難はなぜ起こるのだろうか。目的地に到着しそうもなくビクビクしながら歩くほど危険なことはなく、登山口には遭難の碑も立っていた。

長かった梅雨がようやく明けた8月8日久しぶりに笠置山へ向かった。恵那市中野方の集落に入ると県道68号線沿いに登山口の案内板が立っている。自宅から1時間「望郷の森」に着いたのは8時半を少し廻った頃で、この時期駐車場に車は1台もなく、おかげで人混みもなく静かな山歩きを楽しめる。

本来の登山口はふもとの姫栗からで、2時間以上かかるところが林道を利用すれば30分ほどでチョイト登れてしまう。登山道を20分ばかり歩いて上の駐車場付近まで来ると、「物見岩」が見え始めた。

あいにくの薄曇で、天候が良ければ中アから南アの眺めが素晴らしいだろう。眼下に中野方の集落が目に入ってきてしばらく景色を楽しんだ。ここから尾根を登っていくとわずか10分程で簡単に山頂に到着。ペトログラフ盃状穴の大きな岩を経て、期待していた県指定天然記念物「ヒカリゴケ」は見た感じでは今の時期確認できなくて、わざわざ行ってみるほどのこともなさそうだ。

笠置神社に参拝し下山にかかる。物見岩の脇に東屋があって休憩するにはピッタリの場所で、ガスバーナーを組立てコーヒーとオニギリでオヤツタイムとした。


物見岩 ヒカリゴケ
ペトログラフが刻まれた岩 東屋
山頂の案内板 駐車場脇の管理棟


甲斐駒ヶ岳
◆標高2967mの甲斐駒ヶ岳は文政年間(1818〜1830)諏訪の弘幡行者によって開山されたと言われ、ピラミッド形の山容は登山意欲をそそる。北沢峠からのコースが一般的だが、甲州側の黒戸尾根には古くから開けた登山道がある。
 美しいピラミッドの霊峰“甲斐駒ヶ岳”に登る
甲斐駒ヶ岳山頂
◆コースタイム/仙水小屋(40分)仙水峠(2時間20分)駒津峰(35分)六方石(1時間30分)甲斐駒ヶ岳山頂(50分)六方石(1時間45分)駒津峰(2時間30分)北沢峠
所在地MAP
ルートの紹介
9月上旬、甲斐駒ヶ岳で遊ぼうと山友達を誘って北沢峠へ向かった。今回の予定は仙水小屋に泊り、朝一番で深田久弥氏と同じコースを仙水峠から駒津峰を越える。最近はケチ精神が身について、一晩の小屋代は風呂もない上に平地の宿なみの料金をとるが、うわさに聞くと待遇は良く美味い食事をくわせてくれるらしい。

夜になるとさすが標高2140mの山小屋はドット冷えてきて夜中は晴れたせいか、かなりの寒さだった。翌朝は予想通りの上天気で別天地からの眺めが期待できる。仙水峠から駒津峰に向かう登山道のハイマツ帯に出ると視界が開け、ここから2時間もかければ山頂に立てる。

二人ともザックを下ろし、ズラリと並んだ南アルプスを眺めながら大休止して水分を補給。稜線に出て六方石の先を登り始めた頃頂上部が大きく見えはじめ、直登ルートの急斜面をよじ登りようやく山頂にたどりついた。

とにかく腹が減っては行動が出来なくなるから少し早いが昼飯にすることにした。腹ごしらえをして元気がでたところで駒ヶ岳神社に参拝し下山にかかる。帰りの行程を考えるとあまりのんびりしていられないが、見当をつけていたあたりで「コケモモ」を見つけつい道草をしてしまった。

帰りは駒津峰から双児山へ下る。山の中でも日中の暑さはきびしく下りは汗まみれになった。北沢峠までキツク長い下りが続いて、足もだるく休むとなかなか腰が上がらない。バスの出発時間にはもうあまり時間がないから何とか気力だけでひたすら歩いた。


北岳と間ノ岳 鳳凰三山と富士山
駒津峰から鋸岳 巻き道を下る
六方石から駒津峰 仙水小屋
コケモモ 登山口


乗鞍岳
◆標高3026mの乗鞍岳は北アルプスの南に位置する火山群で、ピークにはいくつかの火山湖が点在している。円空上人開山の山として伝えられており、古くから信仰の対象として権現、大日等仏教ゆかりの名が見られる。
 雄大なコニーデ型の休火山“乗鞍岳”に登る
乗鞍岳山頂
◆コースタイム/畳平駐車場(30分)肩の小屋(50分)剣ヶ峰(30分)肩の小屋(50分)畳平駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
9月17日K氏の自宅に近いコンビニで待ち合わせ、一度見たいと思っていた乗鞍岳へ出かけた。ほうのき平バス乗場からシャトルバスで45分、バスの乗換えに時間がかかって畳平終点に着いたのは11時半を少し廻っていた。
ズラリと並んでいる北アルプスの山々、これだけ見えればはるばるやって来るだけの価値はある。おまけに寒くもないし、風もたいして強くない。気温は10度前後だろうか?遊歩道を30分ばかり歩いて肩の小屋付近まで来ると雪渓が見えはじめ、ここからわずか50分で簡単に3000m級の山頂に立てる。

火山特有のゴツゴツした岩や地肌の登山道を蚕玉岳を越えて「頂上小屋」まで来ると山頂部の祠がハッキリ見え、頂上は目前。売店の土産物はどれもメッポウ高く、とにかく費用を安くあげるためにここは素通りし最後の登りにかかる。

眼下にこの山最大の権現池のブルーが目に入ってきて別天地がある。花の季節には遅すぎたが、富士見岳登山口あたりで「コマクサ」を見つけた。コマクサが一面咲いている所は北燕岳で、高山植物と言えばやはりコマクサだろう。
まだ他に行く所はずいぶん残っているが、もう時間切れでのんびりしていられない。ライチョウにはついに出会えなっかたが、前から考えていた山旅をようやく実現出来た。


蚕玉岳から剣ヵ峰 剣ヶ峰から権現池
朝日岳と蚕玉岳 ゴツゴツした登山道
肩の小屋 遊歩道
コマクサ 乗鞍バスターミナル


御在所岳
◆標高1212mの御在所岳は鈴鹿を代表する山で、登山道は良く整備され全国的に知名度は高い。少し楽をしたい人は湯の山温泉からロープウエイが通じ、四季を通じて多くの人に登られている。
   鈴鹿山脈の主峰“御在所岳”に登る
御在所岳山頂
◆コースタイム/登山口(40分)負レ石(35分)地蔵岩(1時間10分)朝陽台(10分)後在所岳山頂(12分)ロープウエイ乗場
所在地MAP
ルートの紹介
御在所岳は鈴鹿の山の中でも著名な山で、ここのロープウエイを使うと一気に標高1190mの山頂駅まで運んでくれて時間と労力が省けるが、山奥に入ってきたという感じは無くなってしまう。

今日はふもとからゆっくり歩いてみたいと思い、八方から登山道が通じている中、一番展望が良い中道登山道を選んだ。登山中の弁当はコンビニのオニギリで低予算の質素なものである。食料は決定打がなく空腹感を起こさせなければ、わずかな時間だから何を食べても構わないことにしている。

せっかく減った体重は家に帰ってから数日もしたら元がとれてしまう。ガイドブックでは湯の山温泉バス停からとなっているが、登山口近くまで車が入り都合が良いということで、バス停を通過し国道477号線で中道登山口まで乗り付ける。
登りにくい登山道が続いたが、尾根に出ると展望が開け「負レ石」の先を登り始めた頃、目的の山頂部が大きく見え始めた。「地蔵岩」からキレットを越えて行く尾根は気分のいい所で、クサリやロープをつかんでバランスをとりながらかなりの時間をかけてようやく広い朝陽台に出る。

ここからもう少し登って三角点がある山頂に上がったら鈴鹿の峰々が連なり、南にとんがって見えるのは鎌ヶ岳で、そうなるとその左は以前登った入道ヶ岳らしい?360度の展望に囲まれた山頂、いつか紅葉の美しい頃この道を歩いてみたい。帰りはロープウエイを使って下山した方が無難な感じがして12分で一気に降った。


キレット付近から鎌ヶ岳 下山はロープウエイ
朝陽台 キレットのクサリ場
負レ岩 地蔵岩
登山道をゆく 登山口