高社山

◆標高417mの高社山は多治見市の西部に位置し、古くから信仰の山として登山道はよく整備されている。山頂からの展望はないが、その手前の展望所から眺める御嶽山、恵那山、中央アルプスの景観は素晴らしい。
多治見市郊外の手近な“高社山”に登る
高社山山頂
◆コースタイム/登山口(30分)高社神社(15分)展望所(10分)高社山山頂(20分)秋葉神社(10分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
この10日ばかり連続してはっきりしない天気が続いていたが今日はめったにないほどの上天気で、手近な高社山に出かけた。国道19号線沿いの多治見市から旧248号線で高社神社へ向かう。

この神社の奥が登山口となっており、JR小泉駅を目標に西に進むと車道の奥に反射板の立つ高社山が見えてきて遠くからでも良く目立つ。寒波の影響で風はあまり強くないが、かなり冷え込んでいてフリースとジャンバーを用意し鳥居をくぐり参道をほんの十数分余りで尾根が出てくる。

御嶽山を眺めながら進むとすぐ分岐に出てこれを北回りに登っていくと池があった。階段を登ると高社神社で今年の無事を祈願し、池手前の案内板からショートカットして急坂を登りきると愛宕神社に来る。ここまでおよそ45分、平坦な尾根を登っていくと誰もいない開けた広い所に出た。

この山には中電の反射板が設置されていて雰囲気はあまり良くないが、南に多治見市街、その向こうに新雪のついた恵那山を眺めながら小休止。ガイドブックでは頂上からの展望はないが、せっかくここまで来たのだから山頂も見ておくことにした。山頂までは10分程の登りになる。木に登山者が残した木札が付けられていて明るいが展望は無い。

ここまで来るとようやく体も温まって来た。戻る途中右からの登山路を下り、砕石場にも寄り道して30分程で秋葉神社の小さな祠に出た。ヒノキの植林地の中をのんびり下り駐車場に戻ったのは11時だった


御嶽山 反射板の立つ展望所
高社神社 山頂まで10分
秋葉神社 登山口


妻木城跡

◆標高409mの妻木城跡は土岐市の南・城山に築かれた山城。「妻木歴史散策マップ」によれば関ヶ原の戦い後妻木氏は三代続くが、1658年城主が急死し跡継ぎがなく廃城とある。昔城があっただけに展望は良い。
土岐市の南・妻木町を見下ろす城山“妻木城跡”に登る
妻木城跡「一の曲輪
◆コースタイム/登山口(35分)本丸(10分)分岐(20分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
岐阜県土岐市の南・妻木城跡はなつかしい所で、何年か前に名岐ゴルフ場の入口の林道終点から歩いた記憶がある。久しぶりに土岐市駅から妻木町の崇禅寺を目標に進むと、県道388号線の南側に御殿跡と書かれた看板がある。ここから山道に入った道祖神の石碑の先に登山口があった。

崇禅寺は妻木城主代々の位牌や墓所があってここにも立ち寄ることにした。登山口付近は個人の所有地らしく大手口への道は通行止めとなっている。35分ばかりがんばって急坂を登ると明るい開けた「三の曲輪」で、北に妻木町の町並み、東に東海環状自動車道を一望できる。

天気が良ければ御嶽山から白山まで眺められるが、あいにくの天気でよく見えない。ここまで来ると少し汗ばんできた。ベンチに腰を下ろし小休止して南の石段を登るとすぐ本丸と呼ばれる「二の曲輪」から「一の曲輪」に出た。頂上のスペースはけっこう広く、八幡神社が祀られている。さすがにこの時期ひと気は全くない。

登山道はほとんど手が加えられていなく、当時の石垣が良く残っている。構造は山頂の本丸とそれより下の三の曲輪、さらに帯曲輪、南曲輪もあった。ふもとには御殿跡や士屋敷跡もある。帰りは「三の曲輪」から東へぐるっと回るコースを進む。

崖っぷちの道を過ぎて、薄暗い雑木林の中を人が積んだように見える巨石群や井戸跡など見物しながら蔵跡まで来るとデカイ倒木が道をふさいでいる。これをくぐり抜け、ホウバの枯葉ですべりやすい下道を時間をかけてゆっくり降り崇禅寺に寄り道して、あとは何よりもまず温泉に向かいスッキリした身体になって帰宅。


一の曲輪に残る石垣 三の曲輪から妻木町の町並み
開けた三の曲輪 登山道
御殿跡 崇禅寺


天王山
◆標高538mの天王山は美濃市郊外に位置し、標高は低いが展望に恵まれた山で登山口は南の大矢田神社からの他、北面の倉木谷よりのコースがある。山登りの醍醐味はやはり倉木谷コースで奥飛騨の山々を眺めながら登りきった山頂からの展望は良い。
美濃市郊外の人気の山“天王山”に登る
天王山山頂
◆コースタイム/登山口(15分)Aコース分岐(25分)Bコース分岐(20分)Cコース分岐(20分)誕生山分岐(10分)天王山山頂(50分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
1月の第4週目は美濃市郊外の天王山に出かけた。この山は展望に恵まれた人気の山で、何年か前になるが南の大矢田神社から歩いたことがある。今日は北面からの周遊コースを選んで倉木谷に向かった。
県道290号線で大矢田の集落に入り、トンネルを抜けた先に「天王山登山口」と書かれた案内板がある。これを右折し進むと、この奥が登山口となっており駐車スペースもある。十数分も登って行くとAコースからの登山道と合流し尾根に出た。

初夏にはササユリやヒカゲツツジの花が見られるだろうと想像しながらいくつかのピークを超えて頂上の反射板が見え始めた頃、右からの登山路が出てくる。小1時間も登りをやって小ピーク迄来ると「頂上700m・30分」の指導標があった。踏み跡はしっかりあり、ちょっとした岩場もある。

「立岩」の難所を越えて誕生山からの縦走路と合流したら西へ進み、山頂までは10分程の登りになる。尾根を進むと開けた天王山山頂でさっそく展望を楽しみながら昼食とした。食料は美濃市に入るとすぐコンビニで買ったオニギリ2個とお茶。腹ごしらえして元気が出たところで一休みしていると下から1人上がって来るのが見える。
帰りはDコースを降りる。ほとんど下りだから気楽なもので、頂上から見た「能郷白山」「平家岳」をもう一度眺めながらゆっくり下ったので時間をだいぶ損をしたが、やっと一度見たいと思っていた倉木谷からのコースを登ることが出来た。


中央奥に高賀山 能郷白山
山頂の避難小屋 登山道
立岩を登る 登山道


南宮山

◆標高419mの南宮山は伊吹山と養老山系の中間に位置し、岐阜県の西の外れの山で滋賀県境に近い。登山口の南宮大社は約千年の歴史があり、美濃一宮として古くから信仰の厚い神社である。
関ヶ原合戦の歴史の舞台“南宮山”に登る
南宮山山頂
◆コースタイム/登山口(40分)西回り登山路分岐(25分)展望所(30分)南宮山山頂(30分)展望所(50分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
今日はY氏と丸の内で待ち合わせ、国道21号線沿いの垂井町から一度見たいと思っていた南宮大社に向かう。問題は天候だが風はあまり強くないがあくにく薄曇りだった。この山は関ヶ原合戦で毛利秀元の陣所跡があることで知られハイキングコースとして良く整備されている。

まず出発前に南宮大社に参拝し、鳥居を抜けて登山道に入ると比較的傾斜もゆるく40分も登ったころ西回りの登山路が出てきて「南宮山ハイキングコース・展望台20分」の案内板があった。ここから目的の展望台までは25分程の登りで「一つ松の旧跡」にも寄り道してしばらく緩やかな道をのんびり歩くと前方に木のない空間が開けて広い平坦な所に出た。

陣所があった所で雲が多かったわりには少しだけだが展望が開け南に養老山、東に濃尾平野の眺めを楽しみながらテーブルにガスバーナーを組立てベーコンを焼いて味噌汁で軽いオヤツタイムにした。冬場はやはりあったかいものがありがたい。南宮山は関ヶ原に近いが雪は少ないらしく、積雪は全く無い。

あとはどうせ頂上に上がってもたいした景色は無いと思ったが、時間はまだあるからもう少し登って頂上も見ておくことにした。展望所を過ぎたら西の山道に入り、わかりにくい所は赤や青のコースサインがあるので順調に進む。
ボチボチ上りもあるが、小ピークを越えて30分も登って行くとよくある山頂で、どうとゆうこともなく立木に木札が付けられていて明るいが展望はない。二等三角点を確認し引き返した。帰りは西回りに下り、駐車場には1時間程で着いた。


展望台から養老山 展望台から濃尾平野方面
展望台のあずまや 登山道
登山口の案内板 南宮大社


八鬼山
◆標高627m の八鬼山は尾鷲市の南に位置し、向井から三木里のかけて10kmの熊野古道が通じていて、昔の巡礼者にとって西国一の難所として知られていた。尾鷲節はその難所を謡ったものである。
世界遺産・熊野古道 “八鬼山”に登る
八鬼山山頂
◆コースタイム/駐車場(20分)名柄一里塚(45分)十五郎茶屋跡(45分)さくらの森(30分)九木峠(45分)林道出合(1時間)駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
初めてバスツアーハイキングを利用して「熊野古道・八鬼山越えコース」に参加した。今日はY氏も一緒だ。名鉄バスセンターで待合わせ、三木里には10時10分に着いた。

熊野詣の習慣が流行になったのは中世になってからで京都から熊野まではかなり遠いが、司馬遼によれば「この旅行熱が病みつきになったなかには白河上皇の八回、後白河にいたっては三十三回というぐあいだった」とある。今日は伊勢参りを終った巡礼者が通った伊勢路コースを三木里から最初の目的地「名柄一里塚」に向かい、頂上迄2時間くらいかける。

この山の標高は627mと高いとは言えないが標高差は620mある。石畳の道には所々石仏が置かれている。途中から急な道になって一汗かくが、「江戸道」を1時間半も進んだところでようやく視界が開け広場に出た。もうだいぶ疲れた感じだから早速味噌汁を沸かし、ベーコンを焼いて定番のコンビニの握り飯を広げた。

デザートはリンゴ。そして食後はコーヒー。山の上で飲むコーヒータイムはゆったりとした気分になる。南に開けた向こうに熊野灘が見える。はるばる熊野古道を楽しみに出かけた甲斐があったというもので、あいにく薄曇の天気だったが見飽きるまで眺めていた。八鬼山の標高はここより低いが、せっかくここまで来たのだから見ておくことにした。茶屋跡の脇に「ゴトゴト石」と呼ばれる大きな岩があった。

山頂を過ぎたら八鬼山峠最大の難所「七曲り」が出てくる。下りだから気楽なはずだったが苔で滑りやすく慎重に下ったので時間をだいぶ損をした。行き倒れ巡礼供養碑などを見ながら下って行くと林道出合に出て駐車場に戻ったのは15時だった。バスの出発にはまだ時間が大分あるので「熊野古道センター」を見物して帰路についた。


さくらの森 さくらの森から熊野灘
石畳の道 一五郎茶屋まで660m
登山道入口 石仏