燕岳 | |
◆標高2763mの燕岳は花崗岩から成り、風化した屏風岩が自然のオブジェのように見える。燕の名はツバメが羽を広げた形をした山によるものでその名が付いたと言われ、付近の合戦沢は坂上田村麻呂がこのあたりで悪事を働いた山賊を追い詰めて戦った所と言う。 | |
「高山植物の女王」コマクサの“燕岳”に登る。 | |
燕岳山頂 | |
◆コースタイム/登山口(1時間)第2ベンチ(1時間)富士見ベンチ(2時間10分)合戦小屋(1時間10分)燕山荘(30分)燕岳(1時間)合戦小屋(1時間40分)第2ベンチ(50分)登山口 | |
所在地MAP | |
ルートの紹介 ◆梅雨明けの7月下旬は安定した天候に恵まれる日が多く、今日は山小屋泊まりで明日への活力を得て、朝一番で燕岳に登りご来光を楽しむ予定で中房温泉へ向かった。現在登山人口は1千万人共言われておりこの時期さすがに登山者は多い。 売店の脇が登山口となっており、標高1460m,頂上までおよそ標高差1300mを登ることになる。1時間も登っていくと第2ベンチに出て二人ともザックを降ろし小休止。合戦小屋での昼食を楽しみに尾根を進むと、この2.1kmの道は思ったより傾斜がきつく少々バテ気味になるが別に急ぎもしないので休み休み進み、ここから2時間半もあれば着いてしまう。 のんびり昼食を摂り、やがて森林限界を過ぎて合戦沢の頭に出ると山小屋が小さく見えはじめ、ようやく今夜の宿となる燕山荘にたどり着いた。北側にはまだ残雪があってさすがに涼しくてさわやかだ。燕岳はコマクサが多い所だと言われている通り斜面に沢山咲いている。これこそ高山植物で今日の登山の収穫であった。 適温まで冷やせるかどうか分からないが、重さを気にしないことにして持ってきたビールを味わう。山の中ではどんなビールでもけっこう美味なもので、食堂にあったらケチしないで注文するつもりだ。 翌日早々に出発、山頂までわずか870m、30分程で標高2763mの燕岳から眺める朝焼けは素晴らしく、槍ヶ岳はやはり見ごたえがある。遠くには富士山まで眺められる。帰りがけに「有明荘」へ寄り道して山々を見ながら二日間の汗を流す気持ちはたとへようもない。スッキリした身体になり楽しい山旅となった。 |
|
朝焼け | 雲海に浮ぶ八ヶ岳 |
合戦小屋 | 燕山荘が見え始める |
合戦小屋まで3分の標識 | 登山口 |
◆標高1136mの高屋山は「岐阜の山旅」によれば、1997年9月に大垣山岳協会により道が付けられ登れるようになった」とある。登り始めはうっそうとしたスギ林の森だが、途中から広葉樹の森に変わり豊かな自然を楽しめる。 | |
奥美濃のヤブ山“高屋山”に登る | |
高屋山山頂 | |
◆コースタイム/登山口(2時間30分)高屋山山頂(2時間)登山口 | |
所在地MAP | |
◆ルートの紹介 今年は梅雨明けからずっと暑い夏だったが、9月に入ると少し過ごしやすくなってきて山友達と奥美濃のヤブ山「高屋山」に出かけた。美濃市役所で待ち合わせ、上大須から折越峠を越えて越波の集落に向かうと、集落手前の小沢のたもとにガイドブックに紹介されていた登山口があった。 急坂を1時間も登って行くと突然登山道の先にクマらしき吠え声...おまけにヒルまで出てきた。人の気配があれば近寄ってこないはずで、クマ除けの鈴を鳴らしながら慎重に進むと気配はすぐに消えた。 相変わらず急な登りでもうだいぶ疲れた感じだが、がんばって登りきるとようやくゆるい尾根に出た。ここまで来るのに少し手間どったがそろそろこの辺りだという頃、背丈ほどの一面の笹ヤブで遠望はきかないがすぐ高屋山山頂に着いた。 周囲はブナの林でこのブナの実がクマの好物となっていて、食べるとクルミのような味でうまいらしい。わずかに南方向に展望が開けているだけであまり良い展望とは言えない。靴を脱いで一休みしていると、さすがに涼しくてさわやかな風が吹いている。 帰りは同じコースだから登山口まで1時間程で下山する予定で気楽なはずだったが、急斜面をすべりながら下っていくと途中から踏み後は全く無くなり2,3回ルートを外したが、大きく迷うこともなく無事下山できた。帰路山から流れてくる水をボトルにくんで土産とした。 |
|
山頂の小広場 | 山頂付近のブナ |
ブナの大木 | ブナの森 |
スギ林の森 | 登山口 |
大白木山 | |
◆標高1235mの大白木山は岐阜百山によれば「源平の戦いに敗れた源氏の一族、柴五郎左衛門の一族が隠れ住んだという伝説の山」とある。山頂は広々として、北側の展望は奥美濃の眺めが素晴らしい。 | |
奥美濃の展望素晴らしい“大白木山”に登る | |
大白木山山頂 | |
◆コースタイム/登山口(2時間20分)大白木山山頂(1時間30分)登山口 | |
所在地MAP | |
◆ルートの紹介 高屋山で登山を楽しんだ翌週の木曜日にまた奥美濃へ出かけた。今日は先週高屋山から南に見えた大白木山を選んだ。武芸川町に入るとすぐコンビニで弁当を購入し、国道255線で上大須から折越峠へ。 峠から10分も下ると林道入口があって登山口ではないようだが他に見当たらず、しばらく長くて単調な登りが続くが高度が上がるにつれて反射板の立つ大白木山が近づいてきて、遠くからでも良く目につく。 途中道端にトチの実が沢山落ちていて、行きがけのダチンにひろい土産としつい道草をしてしまった。林道終点手前から急な山道を登っていくのはキツかったが、たいした難所もなくて1時間も登っていくと反射板が大きく見え始め二人ともザックを降ろし大休止。やがて平坦な尾根に出てここから大白木山までは10分程の登りになる。 この山には中電の反射板が設置されていて雰囲気はあまり良くないが、芝生が広がり気持よさそうで大の字に寝転んでしまった。天気も良く奥美濃の山々を眺めながら弁当を広げるにはピッタリの場所で、北に開けたむこうに形の良い三角形の屏風山がかすんで見える。奥美濃の山を楽しみに出かけたのだから見飽きるまで見るつもりだ。 帰りは斜面を1時間も降ると林道が見えてきてすぐ登山口に出た。帰りがけにサルの親子に出会いながら上大須ダムを見物したついでに左門岳の登山口まで行く予定だったが、落石が多く途中で引き返した。 |
|
形のよい三角形の屏風山 | 上大須ダムと奥美濃の山々 |
芝生の小広場 | 山頂の反射板 |
林道 | 林道のゲート |
貝月山 | |
◆坂田村、久瀬村、春日村の境に位置する貝月山は標高に恵まれた山で、標高は1234mとこういう数字並びの良い山はめったにない。牧野尾谷には古くから村人が炭焼窯を構えた登山道があり、窯跡が数多く残っている。 | |
美濃を代表する山々を一望出来る“貝月山”に登る | |
貝月山山頂 | |
所在地MAP | |
◆ルートの紹介 ひまさえあれば地図とガイドブックを広げて登山口を探していると「燕岳」以来ひさしぶりに友人H氏から電話が入った。台風13号の影響でこの二週間ずっと連続してはっきりしない天気が続いていたが、明日は晴れになるらしく、K氏を誘って貝月山へ行くことにした。 この山の標高は1234mと並びが良く、滋賀県との県境に近い山だけに頂上からの眺めは大変良い。国道303号線で久瀬村に向かい進んで行くと「長寿の里」と書かれた看板があった。広い駐車場が完備し、先客数台が駐車している。 炭焼窯跡の土台石やトチの古木、少将淵などを眺めながら沢沿いに登って行くと傾斜がキツクなるがフィックスロープを頼りに登るのは足への負担が少なくて助かる。登りきると標高およそ1100m、揖斐高原貝月スキー場からの登山道と合流し、ようやく展望が開けた。標識には「山頂 1.1km]とある。 ここまでおよそ2時間40分 小休止しようと言えばだれも反対する筈がない...。腹が減ってきたと思ったらもう昼だ。頂上での昼食を楽しみに小貝月山との分岐を過ぎると正面に貝月山が大きく見えはじめ、山頂までは最後の急坂を10分程の登りになる。ベンチに腰を下ろしさっそく弁当を広げた。 オニギリで元気がでたところでしばらく山の話に夢中になり気がつかなかったが1時間も居て、帰りの行程を考えるとあまりのんびりしていられない。帰りも登山口まで急斜面が多く、休み休み降りけっこう時間がかかったが紅葉の頃またこの道を歩いてみたい。 |
|
国見岳の向こうに伊吹山 | 振返ると小貝月山 |
最後の急坂を登る | 三段の滝 |
沢沿いの登山道 | 登山口 |
◆標高2169mの摺古木山は中央アルプスの最南端に位置し、ぽっこりとした山容は登りやすくシラビソの古木が多い摺古木自然公園からは中央アルプスの連山が展開し静かな山歩きを楽しめる。 | |
中央アルプスの最南端“摺古木山”に登る | |
摺古木山山頂 | |
所在地MAP | |
◆ルートの紹介 今年も紅葉の好季節になり、山友達を誘って中央アルプス最南端の摺古木山に登った。国道19号線〜国道256号線から登山口の「大平宿」に向かうと、昔は人が住み着いてにぎわっていたそうだが、それも集団移住でちりじりになって38年...。今では不定期のイベントが行われているだけの廃村になっている。 黒川沿いの林道を進むと、道は予想以上に荒れ、狭く車一台が通れるだけの幅だが幸い対向車もなく駐車場に着いた。標高は1770mもあって頂上まで標高差およそ400mですんでしまう。東沢の源流に向かって歩き始めた。 林の急斜面を登っていくと、やや平坦な道となって周遊路分岐で小休止して進む。ここからほんの35分余りでゆるくなった尾根らしい所が見えてきて、林を抜けると標高2169mの山頂に到着。 中央アルプスの山々が突然あらわれ、ここまで登ってきた甲斐があったというもので、あれに新雪がつくと更に見ごたえがあるはずだ。カメラのシャッターを押し、しばらく景色にみとれていた。時間はタップリあるから帰りは周遊コースで降り、摺古木自然園も見ておくことにした。 振返ると今まで手前の山腹にかくされて見えなかった摺古木山が姿を見せてくれた。 この山は10月始めの紅葉のまっさかりなのに平日のせいか駐車していた車は一台だけでおかげで人混みもなくのんびり秋の一日を楽しんだ。 |
|
中央アルプスの山々 | 南アルプスの山々 |
山頂から見る安平路山 | 見頃の紅葉 |
登山道 | 登山口 |