仙丈ヶ岳
◆標高3033mの仙丈ヶ岳は南アルプス北部、長野・山梨の県境に位置し大仙丈、小仙丈、藪沢の三っのカールを持つ。展望も良く北岳(3193m)駒ヶ岳(2967m)間ノ岳(3189m)と続く3000m級の山や遠くに富士山も眺められる。山小屋で一泊したいコースである。
南アルプスの女王“仙丈ヶ岳”に登る

朝焼けの仙丈ヶ岳山頂

◆コースタイム/登山口(1時間10分)大滝頭(1時間20分)小仙丈ヶ岳(2時間20分)仙丈小屋(30分)仙丈ヶ岳山頂(1時間10分)小仙丈ヶ岳(50分)大滝頭(1時間50分)登山口

所在地MAP

ルートの紹介
H氏から紅葉が見ごろになったとの電話が入った。山小屋は10月末で閉鎖との情報さっそくK氏を誘って南アルプス林道を北沢峠に向かった。コンビニで二食分のオニギリ、缶コーヒー等購入するとザックの荷がバカに重たくなった気がする。仙流荘前のバス停には大勢の観光客や登山者が出発の準備をしている。
南アルプス市営バスで55分、見頃の紅葉はさすがで素晴らしい。寒気も相当なものでジャケットを着込みバス停から指導標の案内で山道に入る。シラビソ等の木々に間を歩くこと1時間15分「大滝頭」の分岐に出ると馬ノ背ルートは積雪のため通行止の案内、予定を変更し小仙丈ヶ岳から尾根ルートを進む。

標高2855mの「小仙丈ヶ岳」のピークを越えて山頂に向かってひたすら歩く...。4時間程のアプローチでそろそろこのあたりだという時に「仙丈ヶ岳」が現れ、登山道の先に山小屋が小さく見え元気がでる。ようやく今夜の宿となる「仙丈小屋」にたどり着いた。

天気予報では明日も晴れになるらしく山頂からの展望が期待できる。翌日早々山頂に向かう。所々アイスバーンの登山道は軽アイゼンが必要となる。曇天やガスでガッカリした山もあったが、標高3033mから眺める朝焼けは山小屋泊まりの価値が充分ある。

鳳凰三山、北岳、遠くには富士山まで眺められる。下山中ライチョウが顔をのぞかせるがすぐにハイマツに奥に消えていった。のんびり長衛荘でくつろいで帰りのバスを待った。

山頂から朝焼けの富士山

雲海に穂高連峰が浮んで見える

小仙丈ヶ岳付近から北岳・間ノ岳

藪沢カールに建つ仙丈小屋
登山道にライチョウが顔をのぞかせる 小仙丈ヶ岳から尾根道を進む


籾糠山

◆標高1744mの籾糠山は飛騨市(旧河合村)と白川村との間に位置し、原生林の美しさと自然の豊かさで初夏から秋まで楽しめるコースである。山名の由来は、ぎふ百山によれば「風に乗った籾殻が遠く向いの山にうず高く積もり、円錐形の籾糠山になった」とある。
紅葉の名所 天生県立自然公園の“籾糠山”に登る
籾糠山山頂
◆コースタイム/登山口(1時間)籾糠分岐(1時間30分)籾糠山山頂(1時間50分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
丸黒山で紅葉を楽しんだあと、またまた天生県立自然公園に出掛けた。泉鏡花の「高野聖」にも登場する天生峠は紅葉の名所で一度見たいと思っていた。駐車場には「クマ出没」の看板。

周囲はブナの木が多く、この実がクマの好物となっている。こちらからチョッカイを出さない限り攻撃されることはないそうだ。春にはミズバショウが見られるだろうと想像しながら天生湿原をぐるっと回り込むと登山口となる。カラ谷分岐を過ぎてブナの原生林を眺めながらのんびりと歩く。

登山道は東海北陸自然歩道として整備され歩きやすく、ルートした原生林の美しさはさすが第1級のもので素晴らしい。約1時間で標高1610mの籾糠分岐に出た。やがて尾根道となりいままでかくれて見えなかった籾糠山が見え始めた。

前方の階段を中年の男女が降りてくるのが見える。「こんにちは」と山のあいさつをかわし、最後の急な階段を上りきると標高1744mの山頂に着いた。パンフレットの説明には「その名のとおり籾糠が積もったような特徴的な山頂部」とある。下山は探勝路と呼ばれる登山道の紅葉の下を降る。

帰路、白川郷 飯島八幡神社の境内では天下の奇祭として知られる「どぶろく祭」の郷土芸能が披露されており、夜遅くまで賑わうとの事...。パートナーのK氏はどぶろくの振舞を受け楽しい山歩きとなった。
山頂周辺の紅葉 ブナの原生林
カラ谷分岐付近にて 籾糠分岐の指導標
カツラの巨木

天生湿原周辺の紅葉



簗谷山
◆美濃と飛騨の境に位置する山で、全山広葉樹林に覆われ山頂からの眺めも良い。この一帯は名古屋市等の水源になっている岩屋ダムの源流域でもある。登山道は「ブナの木ルート」と「南尾根ルート」に分かれ、どのルートをとっても似たような時間で山頂に立つことが出来る。
美濃と飛騨の境にある“簗谷山”に登る
山頂から見る御嶽山
◆コースタイム/登山口(3分)分岐(1時間)小鹿の涙(30分)南尾根(40分)簗谷山山頂(1時間)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
東海の百山に紹介されている簗谷山は標高1213m、標高差は580mくらいだろうか?低山トレッキング愛好家のためにあるような登山コースで日帰りも簡単にできる。国道41号線で岩屋ダムに向かった。
国道256号線で弓掛川沿いの林道を進むと終点が登山口になる。約2時間で着いた。駐車場はすでに登山者の車で満車状態。今年は気温が高い日が続き冷気もあまり感じなかったが、今日は風が冷たくフリースを着込み山道に入る。

2,3分で左「南尾根ルート2,7キロ」右「ブナの木ルート2,3キロ」の案内板がある分岐に出た。登りは展望の良い南尾根ルートを行く。30分ほどミズナラ等の木々の間をジグザグに登って行くと視界が開け登山道の先に簗谷山が見えてくる。25分で「小鹿の涙」に着いた。

ここまで来ると汗ばんできてフリースを脱いで歩く。やがて「南尾根展望台」に着くと、まっすぐ平坦な尾根に出た。そろそろ山頂は近いという頃に「山頂へ500m」の指導標が現れ、このあたりから急な道を登りきるとブナの木ルートと合流し簗谷山山頂に着いた。頂上のスペースは狭い。

十数人の先客が弁当を広げていて座る余地はない。三人とも斜面の丸太に腰を下ろし御嶽山、乗鞍岳を眺めながら昼食となった。下山はブナの木ルートの紅葉の下を降り、「美輝の里」の露天風呂で来月の山行計画を立て帰路に着いた。
先客で賑わう山頂 山頂から乗鞍岳
ブナの木ルートと合流 紅葉のブナの木ルートを行く
南尾根ルートを行く 登山口