岩伏山

◆標高988mの岩伏山は設楽町の最北部 稲武町との町境に位置する円錐形の山で、展望もよく巨岩と清流が特徴の登山道は二つのルートに分かれ、どのコースをとっても山歩きを楽しむことが出来る

矢作川源流 奥三河の“岩伏山”に登る

岩伏山山頂

◆コースタイム/登山口(5分)茶臼山高原道路(15分)岩伏観音(25分)作業小屋(25分)岩伏山山頂(25分)笠石(25分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
設楽町西納庫の津島神社へ向かう。神社前の登山口から個人の持山の林を歩くこと数分で茶臼山高原道路を横断し、「てんのう橋」を渡るとすぐ二合目の標識があり山道に入る。

薄暗い植林地の中を歩き、小沢を渡り天王川に沿って登っていく。15分ほどのアプローチで「岩伏観音」が現れ、急登を登ると一面ササの広い平坦地に出る。清流が流れる植林地の中の道はよく整備されていて、曲がり角の要所に指導標があって地図を見るまでもない...。

沢はしだいに細くなって山頂まで655mの案内板を見て進むと、矢作川源泉と岩伏山八合目の標識が見える。標高900mを過ぎた頃だろうか、西へ急な登りを行くようになると周りが明るくなって平坦な尾根道に出る。やがて最後の急登を登りきると岩伏山山頂に着いて展望が広がっている。

南東には奥三河の峰々が連なっている。看板には「武田信玄のろし台跡」とある。今日の献立はあいかわらず定番のオニギリ二個。景色を眺めながら食べる。

下山は南に続く急勾配の尾根筋を降りる。約20分で「山里遠望地」から展望が開け岩岳、段戸山を一望出来る場所に出る。笠石、はな垂れ石と呼ばれる巨岩やヤマツツジを眺めながら戻る
下山後、曾木温泉バーデンパークの湯にのんびり浸かる。
山頂より碁盤石山を望む 笠石
ヤマツツジ 登山口


川上岳

◆兎ヶ馬場の異名を持つ標高1626mの川上岳は萩原町の最北に位置し、頂上は低いササに覆われた高原状の山で、位山、船山と共に位山三山の一角を占める。山名の由来は川の源の意で川浦とも書く

飛騨の南北分水嶺の山“川上岳”に登る
川上岳山頂

◆コースタイム/登山口(1時間40分)主尾根上小広場(1時間20分)川上岳山頂(1時間5分)主尾根上小広場(1時間20分)登山口

所在地MAP

ルートの紹介
中高年の登山ブームと言われて久しいですが、あい変わらず山登りの日々で6月の第二週目は友人K氏、H氏と2年前雪で敗退した川上岳に登る。山行での弁当はコンビニのオニギリ三個(梅と昆布と味噌)、携帯に便利で低予算の主食だ。

山之口林道を進むと「熊、鹿、サルに注意」の案内板。林道ゲート前から歩き始める。一度もクマに遭遇したことはないが、鈴を鳴らし周囲に注意を払いながら進む。数分で大足谷の流れにかかる木橋を渡るといきなり登りが急になり、山腹をジグザグに登っていく。

1時間40分ほどで標高1445mの主尾根上の小広場に出ると、突然視界が開ける。好物のカキピーナッツとスポーツドリンクでおやつタイムとする。登山道は登り下りを繰り返し、大足谷の源流斜面をジグザグに登っていくようになる。ところどころ山肌の濃いピンク色のヤマツツジが咲いていてカメラのシャッターをきる。

やがて馬瀬村からの道と合流し、さらに宮村道分岐からの道を登りきると、川上岳山頂部を望める小ピークに出る。前方から先客数名が降りてくるのが見える。ここから登山道は真っ直ぐにつづき、ひと登りで標高1626mの川上岳山頂に着く。

山頂からは360度の展望が広がっていて、位山へ通じる縦走路が北へ走っているが距離は長そうだ。一通り展望を楽しんだ後下山。

山頂部を望む

ヤマツツジ
大足谷にかかる木橋 登山口


十勝岳
◆標高2077mの十勝岳は大雪山国立公園の南西部に位置し、2000m級の山々が連なる十勝連峰の最高峰。活火山で数十年の周期で噴火を繰り返し、昭和63年に噴火し登山禁止となっていたが平成2年に解除されている。
雄大な火山地形が広がる“十勝岳”に登る
山頂からみる美瑛岳、大雪山
◆コースタイム/望岳台(35分)白銀荘分岐(45分)避難小屋跡(1時間25分)すり鉢火口(30分)G地点(40分)十勝岳山頂(30分)G地点(20分)すり鉢火口(1時間10分)避難小屋跡(40分)白銀荘分岐(35分)望岳台
所在地MAP
ルートの紹介
北海道の山に登る時は毎年天候の制約がつきまとうが、天気予報では明日は晴れになるらしい。1年ぶりの北海道登山は十勝岳、斜里岳に登る予定で、友人H氏、K氏と帯広空港からレンタカーで約3時間白金温泉に向かう。

腹がへってシャリバテにならないように登山前にしっかり朝食をとり、「町営白樺荘」から望岳台へ向かうと先客数名が出発の準備をしているのがみえる。

登山口付近は火山活動の影響で樹林はほとんどなく、広い砂礫の道を進む。雲の平分岐で美瑛岳方面への道と分かれ、標高1300mを過ぎたころだろうか、ハイマツが根を張り出した道を行くようになる。ところどころ山肌に黄色のメアカンキンバイ等高山植物が咲いていてカメラのシャッターをきりながら山頂へ向かう。

谷筋には雪渓が残っているのがみえる。火山礫のつまった道は滑りやすくロープ沿いに登る。やがて急登を登り、美瑛岳を望める尾根に出ると噴煙を上げる火口が近づいてくる。すりばち火口を左に平原状の道を30分ほどのんびり歩き、最後の急登を登りきると標高2077mの十勝岳山頂に着いた。

山頂では先客数組がくつろいでいる。天気運がよく360度の展望を楽しみ、下山後は次の目的地の清里町まで移動し「民宿 北の家」にチェックインする。
十勝岳山頂 谷筋に残る雪渓
平原状の道 すりばち火口の尾根にて
登山口の望岳台 メアカンキンバイ


斜里岳
◆知床半島の付け根に位置する標高1545mの斜里岳は尾根と沢が混在し、早くから大衆登山の山として多くの登山者に親しまれている。原名はオンネヌプリ、アイヌ語で「大きな山」の意。高山植物も豊富で田中澄江さんの「花の百名山」にも紹介されている。
変化に富んだ道東の百名山“斜里岳”に登る
斜里岳山頂
◆コースタイム/清岳荘(30分)下二股(1時間10分)上二股(30分)馬の背(20分)斜里岳山頂(30分)上二股(1時間)熊見峠(1時間)下二股(1時間10分)清岳荘
所在地MAP
ルートの紹介
十勝岳につづいて斜里岳に登る。少し疲労感が残っていて今日はかなりハードな山登りになりそうだ。「民宿 北の家」から清岳荘に向かうと突然林道からキタキツネが顔をのぞかせる。

駐車場は百名山ツアーの観光バスや自家用車で4割方埋まっている。途中、「熊 出没」の案内板。ヒグマに遭遇したことはないが、クマよけの鈴を鳴らしながら下二股で旧道に入り、沢沿いの道を進む。
上二股まで滝が連続し何度も渡渉をくり返し、歩き出してから約1時間30分で標高1235mの上二股に着く。ここが源流部付近で、水流がみられなくなりまもなく新道と合流する。谷筋には雪渓が残っており歩きづらい。やがてダテカンバの林をぬけると馬の背につづくガレ場に出た。

馬の背から山頂にかけてチングルマ、コケモモ等さまざまな高山植物が咲いていてカメラのシャッターをきるのが忙しい。尾根上のハイマツ帯の急な登りを行くようになり、小ピークを越えて急登を登りきると斜里岳山頂に着いて360度の大展望が広がっていた。山頂は遮るものがなく時々風が強風となって体が飛ばされそうになる...。

ルート合計およそ7.3km,7時間かかるコースは、変化に富んだ景色が一杯あって登りがいがある。下りは新道を降り、仁伏温泉まで移動しのんびり温泉でくつろぐ。
馬の背から最後の登りにかかる 熊見峠からみる斜里岳
連続する滝の沢歩き 振り返るとオホーツク海
清岳荘 キタキツネが顔をのぞかせる


丸黒山

◆標高1956mの丸黒山は乗鞍岳から西北に張り出した千町尾根を下ったピークに位置し、日影平山から尾根伝いに登山コースが開かれている。昭和50年に国立乗鞍青年の家が開設され登山道は途中から急な直線の階段となるが、標識など良く整備されていて初夏から秋まで楽しめるコース。
乗鞍岳から西北に続く南北分水嶺の“丸黒山”に登る

山頂付近の紅葉

◆コースタイム/登山口(1時間45分)白山展望台(45分)丸黒山山頂(2時間)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
今年は気温が高い日が続き、紅葉は例年より1週間以上も遅れているらしい。東海北陸自動車道は飛騨清見から高山インターまでつながり便利になった。k氏を誘って国道158号線で丹生川村の集落に入り、塩屋から駄吉林道を国立乗鞍青年の家に向かう。

ここはすでに標高1510mあり涼しい。しばらくはカラマツやダテカンバの林道を歩き、日影峠を越えてブナの木平に向かう。岩井谷乗越の鞍部から緩やかな尾根を進み、シラカバ等の木々の間を歩くと避難小屋がある平坦な枯松平に出る。

途中水場付近で突然「バサ」「バサ」「バサ」の音...。キジが羽ばたいて横切り森の中へ消えていった。やがて「ガンバル坂」と呼ばれる急登の階段を登り切ると白山展望台に着いた。西方向が開けているが、あいにく厚い雲に覆われていて白山は見えない。ここまでおよよ1時間45分。

さらに「根性坂」の急な階段を登ること30分、ようやく尾根に出た。10分ほどで標高1956mの丸黒山に着く。山頂のスペースは広く、この山には三等三角点がある。天候がすこし回復してきてここから眺める乗鞍岳は素晴らしく、紅葉が始まっていた。

登山道は千町ヶ原を経て乗鞍岳まで続いているが10kmある。丸太に腰掛けてコンビニで買ったオニギリを食べ、しばらく景色を楽しんだ後下山。風が冷たく感じて汗もかかない山歩きとなった。
白山展望台の広場 ガンバル坂
白山展望台 避難小屋
日影峠のシラカバ林 登山口の案内板