三森山
◆三森山は岩村町と上矢作町の境にあるこんもりとした里山で、日本一高い山城として知られる岩村城跡の東に位置する。山名の由来は三つ盛の意味からで、山上にはそれぞれ三森神社、奥の院、帝釈梵天が祀られている。
信仰篤い東美濃の“三森山”に登る
三森山山頂
◆コースタイム/登山口(35分)三森神社(1時間10分)三森山山頂(45分)三森神社(25分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
国道257号線で岩村町に入ると三つの峰が連なっている三森山が近づいてくる。恵那インターから30分と便も良くマイカーを利用しての登山に便利な山である。岩村ダムに向かい貯水湖から奥へ進むとすぐに登山口となる。指導標の案内で山道に入りヒノキ林と雑木林の囲まれた尾根道をジグザグに登っていく。

およそ20分で「三森神社まで500m」と書かれた案内板。七本松と名づけられた松の大木を過ぎて15分ほど歩くと三森神社の鳥居に出た。神社奥からは日本一美しい農村風景に選ばれた岩村の農村風景が広がっている。ベンチに腰を下ろししばらく景色を楽しんだ。

山頂への道は鳥居まで戻り、尾根道を登って行く。多くの登山者に良く踏み込まれた道は歩きやすいが、樹林は山頂まで続いていてコース全体としてはあまり眺望は望めない登山道である。

奥の院との分岐を過ぎてゆるやかな尾根道をのんびりと歩く...。やがて山頂への分岐から急な道を登り切ると三等三角点のある三森山山頂に着いた。この頂上は西方向に展望が開けているがあまりいい展望とは言えない。頂上標識には「三森山1100m」とある。

山頂から一旦石仏の分岐まで戻り、奥へ進むと帝釈梵天の祀られている小さな祠があった。下山後は花白温泉「花白の湯」でのんびりくつろぐ。
帝釈梵天の祠 三森神社奥の展望台にて
三森神社 登山口


三界山
◆標高1600mの三界山は川上川上流に広がる木曽五木の森林と渓谷で知られる夕森公園から登る山で、独立峰ではなく県境の奥三界山から延びている尾根の一角にある。山名の三界は境界をあらわし、川上村、付知町、福岡町の三町村の境に位置する。
裏木曽県立自然公園 夕森の“三界山”に登る
三界山山頂
◆コースタイム/登山口(1時間)二股(1時間30分)三界山山頂(1時間15分)二股(45分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
中津川I.Cから1時間。夕森公園に向かう。県道411号線で川上の集落に入ると正面に三界山が近づいてくる。公園内のYOU・遊舘から林道を進み、三叉路から丸根林道を15分ほどのアプローチで岩倉谷にかかるコンクリートの橋を渡った脇に登山口があった。

登山道は岩倉谷の左岸に沿って登っていく。緩やかな道を木の橋で右岸に渡り、桟道を渡りながら歩く。道は一旦沢から離れ植林地の中を進むと再び沢沿いの道となり、ところどころ沢中の道を赤いテープを目標に行くようになる。

ガレ場を通り過ぎると越前谷出合との二股に着く。このコースは随所に指導標が設置されているが道はあまり手入れされていない。ここまで約1時間歩いたことになる。ここから何度も沢を渡り返しながら岩倉谷の流れの細くなった沢筋を進む。

やがて沢から離れ山腹に取り付くようになると急な登りになり、左右熊笹の道となる。山頂まで50mの標識を見て登りきると真っ直ぐで平坦な町界尾根にでる。山頂付近は一面ササに覆われていて展望はきかないが、木の間越に御嶽山や中央アルプスの景観が広がっている。

一等三角点のある山頂を確認し、尾根道を5分ほどのんびり歩くと展望所のある明るい場所に着いて南側が開けている。快晴ならば西に二つ森山、笠置山から美濃平野、南に恵那山の展望が広がっているだろうが...あいにくの春霞で煙って見えない。斜面の草地に腰を下ろし缶コーヒーで乾杯しにぎり飯をたべる。
展望所の大岩 木の橋
三界山への指導標 登山口


高賀山

◆瓢ヶ岳、今淵ヶ岳を従えた高賀山は、白山と共に奥美濃地方に広がった山岳信仰の山として円空上人も入山、修行したと伝えられている。1年を通して登山者は多く、道もよく手入れされていて美濃地方のハイキングコースとして人気が高い。

円空上人修行伝説の“高賀山”に登る

高賀山山頂

◆コースタイム/駐車場(1時間)不動岩屋(40分)御坂峠(30分)高賀山山頂(20分)御坂峠(10分)峰稚児神社(1時間40分)駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
4月29日の奥宮祭(峰稚児神社祭)には登山大会が行われていてこの機会に合わせ、国道257号線で洞戸村の集落に入り、板取川沿いの道を高賀神社に向かう。

神社から林道を進み、正面に高賀山が見えてくると高賀の森自然公園に着く。駐車場にはすでに登山者の車で8割方埋まっていた。緩やかな道を15分程歩き、林道に出ると左側に石段の登り口があり御坂谷に沿って登って行く。

1時間程のアプローチで不動岩屋が現れ、七曲と名づけられた雑木林の山腹をジグザグに登って行くようになる。ところどころ山肌には緑と薄紫のカタクリの花が咲いていてデジカメのシャッターを切る。途中、次々と登ってくる登山者と出合い山の挨拶が続く。

やがて左右はササの道になり、登り切ると平坦な尾根道に出て御坂峠に着く。山頂への道は、左へ続く道を30分ほど歩くと標高1224mの高賀山山頂に着いて展望が広がっている。この山には一等三角点がある。東側には乗鞍岳、御嶽山、北側には白山を一望できる。

山頂のスペースは狭く、多くの登山者が弁当を広げていて座る余地はない...。峠の分岐まで戻り右へササを分けて10分ほど登ると峰稚児神社があり、祠の前には40人ほどの先客がみえる。お神酒と紅白モチの振舞を受け下山、神社で登山記念を頂いて国道へ戻る。

御坂峠

不動岩屋
御坂谷沿いの道 登山口


三国山

◆三国山は岐阜県、愛知県、長野県の境にある標高1162mの山で、山名の由来は美濃国、信濃国、三河国の三国境にまたがっていることからこの名がある。山頂付近には中新世の火山噴火物である「亀甲岩」と呼ばれる玄武岩が点在し、根羽村の天然記念物に指定されている。
美濃、信濃、三河にまたがる“三国山”に登る
三国山山頂
◆コースタイム/登山口(15分)林道終点(15分)三国山山頂(10分)林道終点(15分)登山口
所在地MAP
ルートの紹介
国道153号線で根羽村の集落に入り、「池の平7.7km」の標識から県道101号線の急カーブの登り坂を行く。まもなく分岐に出会い、芽吹いた若葉を眺めながら池の平ワンダーランドへ向かう。

道端には春先食用となるフキノトウやタラの芽、ワラビが生えているが...。亀甲苑の前の道を行くと正面に三国山が現れてくる。根羽村の天然記念物に指定されている「亀甲岩」が見えてくるとすぐに広い草地のある登山口に着く。

三国山の案内板から左右ササに覆われた雑木林の林道を5分ほど歩き、十字路を南へ進むと林道終点となる。三国山と書かれた指導標が立っており、山道に入り、ここから約15分で標高1162mの山頂に着く。

緩やかな道を登り、鞍部を過ぎ登り返すと平坦な場所の出た。山頂付近は一面ササに覆われていて、展望所への分岐から左に二等三角点のある山頂が見える。山頂からの展望はないが、分岐まで戻り、左へ続く道をいったん下り、再び登って行く。

樹間のササを分けて進み、笹野原の斜面に出ると展望が広がっていて蛇峠山、大川入山、恵那山が春霞の中うっすらと見える。冬の澄んだ空なら手前に大船山、焼山を眺められるそうだ。この山は山頂近くまで車が入り、散歩気分で高原の雰囲気になる。
展望所との分岐 林道
亀甲岩 登山口


大川入山

◆中央アルプスの最南端に位置する標高1908mの大川入山は恵那山の影に隠れて印象が薄い山であるが、訪れてみると三大アルプスの展望もよく、静かで落ち着いた登りがいがあるコースを堪能できる。
360度の展望台 新緑の“大川入山”に登る
大川入山山頂
◆コースタイム/駐車場(50分)横岳(1時間30分)最低鞍部(1時間10分)大川入山山頂(30分)最低鞍部(1時間10分)横岳(40分)駐車場
所在地MAP
ルートの紹介
国道153号線で下伊那郡治部坂高原の村営観光センターへ向かう。センター前から左手の舗装道路に入り、T字路の案内板に従って進むとすぐ登山道の指導標が立っている。約2時間で登山口に着いた。

林に囲まれた緩やかな道を歩くと、やがて根の張り出した急斜面を登るようになり、カラマツ林の中をジグザグに登りきると展望が広がり、大川入山を望める尾根道に出た。まもなく標高1574mの横岳のピークに着いてここまで約50分歩いたことになる。

横岳から北に続く尾根道を進み、その先からわずかな登り下りを何度か繰り返し1時間30分ほどのんびり歩くと「舞鶴のコル」と書かれた標識が立っている最低鞍部に着く。およそ4.4km、3時間半かかるコースは自然が豊かで尾根道の左右にはウグイスの鳴き声が賑やかに聞こえてくる。

久しぶりのハードな山登りになりそうで、ここから一面ササに覆われた最後の急登を登ると二等三角点が埋められている大川入山の山頂に着いて360度の展望が広がっている。東側には三大アルプス、北側には恵那山を一望出来る。

山頂付近は広く、先客数名がくつろいでいた。時計は13時30分を回り、帰りの行程を考え下山、駐車場へ戻る。

大川入山への最後の急登

横岳から続く尾根道

横岳山頂 登山口